2011年12月06日

衰退に拍車がかかるテレビ

 テレビの衰退はここのところずっと言われていて、今さら何ら目新しさの無いテーマかもしれないが、巨人軍の騒動を見るにつけ、テレビ業界内部にもかなり追い詰められている者もいるようなので、改めて取り上げたい。

 9月下旬から10月上旬にかけて、テレビの週間最高視聴率が20%を切ったり、また低視聴率番組がトップ30に入ったりと、6月の19時台民放視聴率1桁騒ぎから続くテレビの今年に入っての低落傾向が、マスコミやインターネット・メディアでは報じられている。

 かつてはゴールデンタイムの目玉番組だった巨人戦もここ数年は平均視聴率が10%を切っているようで、その傾向は今年も変わらなかった。

 巨人軍の内紛劇についても、一部メディアでも伝えられているが、巨人戦の視聴率をテコ入れするために人気者をコーチにする、しないで上層部が揉めたようだ。
 所詮減り続けるパイの取り分をどうするかの争いを権力者同士がしてるだけのように見えて白けるが、巨人戦の視聴率が好調ならこんな内紛も起きなかっただろう。

 テレビの退潮ぶりばかりが伝えられるが、テレビの持つ速報性は震災時には発揮された面もあるし、同時に多数が情報にアクセスしようとすれば、ブロードキャスティングの優位は今も変わらずにある。

 ただし、震災以降の報道、特に原発事故関連の報道では、国民はテレビに不信感を持ち始めているようだ。
 テレビは政府の安全報道を垂れ流すだけで、独自の裏付け調査をして、政府発表の問題点を指摘することは無かったのではないか。
 これでは第二次大戦中の大本営発表報道と変わらない。
 マスコミというのは、どうも国家的危機の時には政府べったりになる傾向が強いようだ。
 国家的危機の際には、マスコミ自体も不安になっているから、政府にすがりつきたくなってしまうのか、マスコミに政府・国民を一致団結させなければという意識が強く働き過ぎるのか、このへんはよくわからないが、必ずしも悪意によって大本営発表になってしまうわけではないようだ。

 それで、やはり気になるのは、震災以降のテレビの位置づけだ。
 巨人戦の視聴率が悪いとか、テレビ全体の視聴率が落ちているとかは、ここ数年の傾向であって、震災や原発事故とは直接関係は無い。

 ところが、武田中部大学教授がテレビについて衝撃的な発言をしている。

 武田教授は、11月23日のIWJによる対談中継で、今度のことでテレビの総視聴時間が3割減ったと発言している。
 これは驚きの発言で、もし本当ならテレビ業界の基盤を揺るがしかねない事態が進行しているということだ。
 どの企業でも顧客数が1年も満たずに3割減ったら、大リストラ騒ぎになる。

 だから、巨人軍を巡る上層部の内紛は、当然起きる幹部リストラの一つだと見られなくもない。

 ただ、武田教授のこの発言内容はまだ正式なものでは無いようで、テレビ業界内部の主観的危機意識の交じった話のように思える。
 それでも、テレビ業界と接点のかなりある有識者からこのような話が漏れること自体、テレビが現在かなりまずい状況に置かれていると察することができる。

 また、Garbagenews.comでは、メディア環境研究所が毎年2月に集計しているデータをもとに、性別・世代別メディア接触時間の2010年から2011年への変移をグラフ化している。
 それによると、女性全体のテレビ視聴時間が大幅に減っており、若い女性(15〜39歳)でインターネット接続時間が大幅に増えている。
 これも衝撃的な分析結果で、テレビ視聴を支えてきた層が、テレビから離れているのだ。しかも、震災前にしてこの結果となっている。

 やはり、武田教授の話はスクープだったのだろうか。



posted by 春眠 at 06:51| Comment(0) | 政治・経済・社会・文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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