2012年03月16日

原発停止のおかげで日本経済復活の兆し

 1月の日本の経常収支は、過去最大の赤字額となった。
 赤字の内訳を見ると、輸出では中国向けの輸出が減ったことが、大きな赤字要因となった。中国そのものの経済成長が鈍ったというよりは、ヨーロッパ経済危機で中国からヨーロッパへの輸出が減ったので、日本からの部材や製造装置の中国への輸出も減ったようだ。
 経済不振の玉突き現象が起きた。
 もう一つの大きな赤字要因は、天然ガスの輸入が増えたことだ。

 天然ガスの価格高騰もあって、輸入燃料費は上がっている。
 原発停止で、原発分の電力を天然ガス火力で補わないといけないので余計な輸入燃料費が発生している。

 この状況で勢い付いているのが原発推進派と再生可能エネルギー推進派だ。
 原発推進派は「ほら、見たことか。原発を止めると経常収支が赤字になって日本経済を損なうのだ」とほくそ笑む。
 再生可能エネルギー推進派も「だからこそ、原発や火力に代わって国内で自給できる再生可能エネルギーをもっと推進せよ」となる。

 だが、この巨額の赤字は輸出依存型の日本経済にとっては良い面もある。
 この発表の後、円安が一段と進んだのだ。
 この前に日銀が金融緩和策を発表していて、そのときも円安となったが、1月の経常収支大赤字発表でさらに円安が進んだ。
 日銀も金融緩和策の成果がここまで出るとは予想していなかったようだ。

 世界経済が、アメリカ経済の復調に合わせて回復しつつあるので、日本の経常収支赤字と日銀の金融緩和策だけで円安に振れているわけではないが、どちらも大きな要因であることに変わりはない。

 日本の黒字が続いていた経常収支についても、その悪い面を考え直してみる必要がある。
 円高が続くのは、いくら円が高くなっても経常収支の黒字が続くからであって、経常収支が赤字になれば、円は弱くなる。つまり、円安となる。
 円安となれば、日本の企業は再び日本から輸出しやすくなって、国内の経済が息を吹き返す。

 だから、国内産業を弱体化させないためには円高基調にしないほうが良くて、あえて何かを輸入し続けて、いつも円安に振れる状態にしておいた方が良い。
 日本は加工貿易国なので、完成品を輸入するよりは、原料や燃料を多く輸入して、経常収支が極端な黒字に触れないように調整しておく。

 つまり、原発を使い続け、天然ガスの輸入を抑えることで、経常収支の黒字が増えてしまい、円高に振れて、国内の経済が苦しくなるので、原発を停止して天然ガスを輸入し続けることが日本の国内経済の強さに通じる。
 もちろん、天然ガス価格を引き下げる努力は必要で、北米の天然ガス価格はシェールガスの登場で極めて安くなっている。燃料調達先を広げれば、天然ガス価格を下げることはできる。

 天然ガス輸入の急増で経常収支赤字になり、円安に振れたことで、実はこれまで日本は原発を使用していたから日本の経済が停滞し続けていたのではないかとの疑念が生じる。
 全原発停止でしばらくやってみたらいい。



posted by 春眠 at 13:51| Comment(0) | 政治・経済・社会・文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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