2012年03月18日

震災ガレキの広域処理よりも放射能の広域除染

 3月17日に細野環境相は群馬県中之条町を訪れ、震災ガレキ処分の協力をお願いした。
 大手新聞への環境省の広告掲載に続いて、震災ガレキ広域処理のキャンペーンを環境相自ら率先して行っている。

 福島原発事故での放射能被災地はかなり広範囲にのぼる。
 福島県のみならず、宮城県、岩手県南部、関東全域、静岡県東部くらいまでが放射能に汚染されたと言える。
 これらの地域との県境地帯も放射能汚染地帯と言えるかもしれない。

 震災後に構造物が崩壊してできた震災被災地のガレキには、相当な量の放射性物質が降っていて、焼却場で焼却すれば放射能は濃縮されるし、排気ガス中の放射能もフィルターを通してもまったく無くなるわけではない。

 それでも、震災ガレキは焼却することによって、体積を小さくし、管理しやすくしたほうがいい。
 震災ガレキは移動させずに震災被災地の公園の地盤固めに使ったほうが良いという意見もあるが、それだと人々の生活環境に放射能が常に存在してしまい、雨水や雪解け水などで簡単に放射能は漏出する。
 できれば震災被災地で、放射能の環境への漏洩を防止できる高性能焼却場を建設するなり、既存の焼却場を改築して高性能化するなりして、焼却したほうが良い。
 だが、出て来た焼却灰は、震災被災地に安易に埋め立てするのではなくて、福島原発敷地内か、近くの居住不可能な地域に放射能分離施設を建設し、そこでさらに焼却灰から放射能を取り除いてから、埋め立てるようにする。焼却灰には放射能以外の有毒物質も含まれていて、有毒物質から有毒物質を取り除くのは虚しい作業かもしれないが、それでもやる。
 放射能の含まれた焼却灰を日本全国で埋め立てるということは、核燃料棒を切り刻んで全国にばら撒くのと同じである。焼却灰は集約して放射能を取り除き、濃縮された放射性廃棄物だけを原子炉の中へとできるだけ近づける。

 放射能被災地の中でもとりわけ汚染の深刻なのが、北関東の山間部と首都圏江戸川水系流域である。
 これらの地域も除染する必要があり、除染後の高放射能のゴミや土壌は焼却することになる。
 群馬県中之条町は、放射能汚染が深刻なエリアに含まれていて、そこの放射能の除染も必要で、放射能のゴミや土は焼却される。
 これらの深刻な放射能汚染地域には、放射能の漏出を防止する高性能焼却場が必要である。

 もし震災ガレキをどうしても分散して処理したいなら、震災被災地以外の高濃度放射能被災地での除染活動とセットにして、処理するのが合理的と言えるだろう。
 たとえば、中之条町を含む北関東の山間部の落ち葉を集めて、長期の除染活動を行うことにして、放射能濃度の高い落ち葉を焼却する専用焼却炉を設定する。そこで震災ガレキも燃やす。
 落ち葉が除去されると山地の栄養の循環が働かなくなり、土地が痩せる危険があるので、そこには西日本の安全な腐葉土を入れる。
 同様に江戸川水系流域でも、取り除いた土壌や砂に代わって安全な西日本の土壌や砂を入れる。

 つまり、日本を放射能汚染から回復させるために、全国に震災ガレキをばら撒くのではなくて、放射能汚染されていない西日本には、安全な土壌の放射能汚染地帯への提供によって貢献してもらう。
 安全な日本の土を守るためにも、西日本や北海道などの放射能汚染されていない地域で、震災ガレキを焼却し、埋め立て処分すべきではない。



posted by 春眠 at 10:30| Comment(0) | 原発・放射能・自然エネルギー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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